こうもり
2005年9月10日何年か前からある構想の一部
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
あるところで戦争があった。
それは種族と種族の争いという、
非常に救いのない戦いであった。
一方の種族は「獣」
百獣の王に従えられしその圧倒的なパワーは
地上のすべてを征服するようだった。
一方の勢力は「鳥」
何者にも支配されることはない翼は
雄々しく力強く自由という言葉の象徴のように見えた。
一方が暴力でじりじりと領土を奪えば、
もう一方はすばらしい機知力で不利を優位に変えた。
それは何年も続き、
いつ終わるともわからない想定を見せた。
その世界で二つの勢力に組しようとする者がいた。
彼は獣の身でありながら、その背に翼を宿していたのだ。
それは決して欺こうと思っていたわけではない。
ただ、平和が欲しかっただけなのだ。
だからそれはこう言った。
私はあなたの味方です。
だから襲わないでください。
と。
平和が欲しかっただけのそれは、
やがてお互いの種族からスパイの目で見られるようになった。
そして、迫害された。
悟った者達は洞窟の奥にひっそりと住まい、
俗世にかかわらない道を選んだ。
悟れなかった、平和をあきらめ切れなかった者達は、力を欲した。
自分に力があれば、獣と鳥の戦争を終わらせることができたのだ、と。
二つの勢力を移動できる立場にいながら、
力を持たないがためにこの戦争を終わらせることができなかったのだ、と。
そうしてそれは、力ある者の眷属になる道を選んだ。
戦争の終結はそのころだった。
いつ終わるやも知れぬ戦争を終わらせたのは、人間だった。
これは人間と獣たちの戦争が始まる、ほんの300年位前のお話。
後の世に吸血鬼と呼ばれる生き物が誕生した瞬間である。
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
世界はジャングル大帝とかの裏話っぽいことを適当に歩いている感じ。
エンディングだけ決まっていて、
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
人間と、獣と、鳥が、手に手を取って協力するさまが目の前で展開されている。
この光景はそれが数百年と待ち望んだ光景そのものだった。
ただし、その協力していることを手伝うことだけはできなかった。
彼らの目的は、この世に住まう理不尽なもの、
寿命という常識を覆し生きている生き物を駆逐することなのだから。
----------つまり、吸血鬼の抹殺。
私は本当にその目的を成就させたかった。
しかし、それはできなかった。
もし私が倒れたならば、彼らは再び手を取り合うことはあるのだろうか。
一つの目的に進む今だからこそ、協力し合っているのであって、
目的がなくなったら、再び争うのは目に見えていた。
だから、私は倒れるわけにはいかなかった…。
平和を作るために、平和を壊したのは、正しかったのだろうか。
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
文章力が欲しい、今日この頃。
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
あるところで戦争があった。
それは種族と種族の争いという、
非常に救いのない戦いであった。
一方の種族は「獣」
百獣の王に従えられしその圧倒的なパワーは
地上のすべてを征服するようだった。
一方の勢力は「鳥」
何者にも支配されることはない翼は
雄々しく力強く自由という言葉の象徴のように見えた。
一方が暴力でじりじりと領土を奪えば、
もう一方はすばらしい機知力で不利を優位に変えた。
それは何年も続き、
いつ終わるともわからない想定を見せた。
その世界で二つの勢力に組しようとする者がいた。
彼は獣の身でありながら、その背に翼を宿していたのだ。
それは決して欺こうと思っていたわけではない。
ただ、平和が欲しかっただけなのだ。
だからそれはこう言った。
私はあなたの味方です。
だから襲わないでください。
と。
平和が欲しかっただけのそれは、
やがてお互いの種族からスパイの目で見られるようになった。
そして、迫害された。
悟った者達は洞窟の奥にひっそりと住まい、
俗世にかかわらない道を選んだ。
悟れなかった、平和をあきらめ切れなかった者達は、力を欲した。
自分に力があれば、獣と鳥の戦争を終わらせることができたのだ、と。
二つの勢力を移動できる立場にいながら、
力を持たないがためにこの戦争を終わらせることができなかったのだ、と。
そうしてそれは、力ある者の眷属になる道を選んだ。
戦争の終結はそのころだった。
いつ終わるやも知れぬ戦争を終わらせたのは、人間だった。
これは人間と獣たちの戦争が始まる、ほんの300年位前のお話。
後の世に吸血鬼と呼ばれる生き物が誕生した瞬間である。
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
世界はジャングル大帝とかの裏話っぽいことを適当に歩いている感じ。
エンディングだけ決まっていて、
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
人間と、獣と、鳥が、手に手を取って協力するさまが目の前で展開されている。
この光景はそれが数百年と待ち望んだ光景そのものだった。
ただし、その協力していることを手伝うことだけはできなかった。
彼らの目的は、この世に住まう理不尽なもの、
寿命という常識を覆し生きている生き物を駆逐することなのだから。
----------つまり、吸血鬼の抹殺。
私は本当にその目的を成就させたかった。
しかし、それはできなかった。
もし私が倒れたならば、彼らは再び手を取り合うことはあるのだろうか。
一つの目的に進む今だからこそ、協力し合っているのであって、
目的がなくなったら、再び争うのは目に見えていた。
だから、私は倒れるわけにはいかなかった…。
平和を作るために、平和を壊したのは、正しかったのだろうか。
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
文章力が欲しい、今日この頃。
コメント